STIGA NEWS

サイバーシェイプ=モーレゴード。
試してみる価値があるラケット

2024年08月21日

サイバーシェイプ 革命はなぜ起きたか

この夏、モーレゴードが世間を騒がせた。
ビッグゲームでの活躍で一般メディアまでが「あの六角ラケットは何だ?」「あのラケットは違法ではないのか?」と記事にしたためだ。
もちろん違法ではない。卓球のルールでは形状の制限はない。
2021年世界選手権ヒューストン大会で決勝まで勝ち進んで、その右手にあった「サイバーシェイプカーボン」が話題を独占し、大ヒットした。しかし、これはあくまでも卓球愛好者の間での話題だった。この夏、テレビを通して世界中の人が見つめた先に、「卓球のラケットは楕円じゃないのか?」という疑問が湧いたのも不思議ではない。
この独特の形は正確に言えば、六角形ではなく、多角形。この形 は思いつきではなく、スウェーデン王立工科大学(スウェーデン最大の理工系大学)での分析をもとにしてスイートエリアが広いことを実証し、モーレゴード本人の試打をもとに振り抜きの良さや台上処理、カウンタースマッシュがやりやすいなどの結果によって作られた。

以下は2022年の『卓球グッズ2022』で掲載したスティガ社(本社スウェーデン)のアンドレアス・ザンドレンCEOのインタビューを紹介しよう。

1944年創業の歴史を
持ちながら、革命を起こした

●─なぜこのような形を考えついたのでしょう?

アンドレアス(以下AZ) 卓球のラケットを見た時に、疑問が湧きました。「なぜ丸い形をしているのだろう?」と。ボールもプラスチックに変わり、ラバーも革命的に変化したのに、ラケットは木材構成や素材では変化したものの、形はほぼ同じだった。
 最初は実験のつもりで、何かを新しく作りたい、それが選手にとって何かプラスにならないかというのがスタートでした。実際にテストすると、このラケットは有利な点があるということがわかった。スティガとしても恐れることはなかったし、パイオニアでありたいという思いもありました。

●─最初から六角形だったのですか? 四角形や三角形もあったのですか?

AZ いろいろな形をテストしました。まあ三角形はなかったけどね(笑)。テストして、新しいプロトタイプを作り、またテストして、と繰り返していました。最終的に今の形状にたどり着きました。

●─開発プロセスの段階で、科学的な分析をしたのですね?

AZ 私も通っていたスウェーデン王立工科大学(スウェーデン最大の理工系大学)で、他のラケットとのスイートエリアの比較などを分析してもらいました。

●─モダンなデザインだと言う人もいれば、形が違いすぎて受け入れない人もいたでしょうね。

AZ もちろん「なんだこれは?」と驚く人もいたし、いぶかしがる人もいた(笑)。皆が違う意見と印象を持つものだから。でも実際に打つと、皆、フィット感や新しい打球感に感嘆していた。「これが“ニュー・ノーマル(新常識)”だ」と(笑)。

●─今、日本でも人気で、すでにスティガの中でも成功したラケットになっていますね。

AZ はい。しかも、コロナ禍では考えられない成功と言えます。材料の確保も含めて、生産が追いついてませんが、サイバーシェイプに力を注いで生産し、春以降はしっかりと供給できると考えています。

●─ひとつのターニングポイントは、世界選手権ヒューストン大会でのモーレゴードの活躍ですね。

AZ その前から選手たちは関心を持っていましたが、開発に関わったモーレゴードが、ヒューストンで決勝まで行ったことが完全に追い風になりました。新商品を使った選手が世界選手権の決勝で樊振東(中国)と戦うというのは、正直、想像を超えたものでした。

●─1944年設立の歴史のあるスティガから革命が起きました。

AZ ありがとう。これが将来、「スティガ・ノーマル」と言われるかもしれません。スティガは革命、革新的な商品を作った。これは社員にとっても勇気づけられることだったと思います。仮にこれが失敗したとしても、革新的なことに挑んだことが誇らしいです。卓球の世界でパイオニアになることが、スティガにとって重要なのです。

●─日本の卓球ファンにメッセージをお願いします。

AZ 私たちは日本の卓球ファンを愛しています。卓球に限らず日本の商品は素晴らしい。そういう日本人の心に響くラケットであり、ブランドでありたい。これからもスティガを好きでいてください。

●─君は音楽好きと聞いています。

AZ そうです。ロックンロールが好きですね。

●─まさにサイバーシェイプはロックンロールですね?(笑)

AZ そのとおり! サイバーシェイプ・イズ・ロックンロール!(笑)。アリガト!

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トルルス エディション

¥44,000(税抜価格¥40,000)
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重量パーツのデザイン、カラーともトルルス エディションの特別仕様になっている

サイバーシェイプ カーボン

¥30,800(税抜価格¥28,000)
FLA(35), STR(37), PEN(65)