モーレゴード(スウェーデン)の活躍で世界中で認知されているスティガ独自の多角形ブレード形状「サイバーシェイプ」。カーボンを搭載した『サイバーシェイプ カーボン』から始まり、木材のみの『サイバーシェイプ ウッド』や『サイバーシェイプ ピュア』などライナップが増えている中で、5月に発売した『サイバーシェイプ ウェイビィ』がヒットを飛ばしている。
『サイバーシェイプ ウェイビィ』は木材5枚にウルトラファイバー2枚をアウターに搭載した合板構成で、その弾みは「スティガ史上最速」だ。板厚も6.5ミリと厚めで、両ハンドで攻撃的なプレーを優先するタイプにマッチしている。
『サイバーシェイプ ウェイビィ』の性能を知るために、全日本実業団選手権で準優勝の実績を持つ東京ガス卓球部、卓球王国用具診断士を務める楊奇真(スタジオぴんぽん/静岡県焼津市)が試打。その評価を掲載する。
※ラケット=『サイバーシェイプ ウェイビィ』FL
※ラバー=フォア面『DNA ドラゴン グリップ』(MAX)、バック面『DNA ハイブリッド M』(MAX)


青山昇太(東京ガス)
「弾みのわりに球持ちがあったので入らないことはない」
打球感は硬めでとても弾みますね。ただ、弾みのわりに球持ちもあったので飛びすぎて入らないということはなかったです。やりやすかった技術は、ブロックされたボールに対する強打(ドライブ、スマッシュ)で、かなりスピードが出ました。個人的にはグリップがとても握りやすいです。
自分が使うには弾み過ぎると感じましたが、どちらかと言えば前陣よりも中陣からパワードライブを打ちたい選手に向いているラケットかなと思いました。
南波裕輝(東京ガス)
「粘着ラバーとの相性は抜群。カウンターがかなり良い」
先端に重心があって、打球感がかなり硬めですね。強打した時に台にボールが収まらないかなと思いましたが、球持ちは結構あるので入ります。
私は粘着ラバーを使っていますが、このラケットは粘着ラバーに合うという印象を持ちました。特にフォアでのカウンタードライブはかなり良かったです。

宇波直毅(東京ガス)
「打球感が柔らかく、弾みと球持ちも中間的です」
試打をしたチームメイトは「打球感が硬くて、よく弾む」という感想が多いのですが、自分としては打球感は柔らかくて、弾みと球持ち中間的という印象です。また、グリップが太めということも関係するのかもしれませんが、重心を手前に感じました。 やりやすかったのはスマッシュなどミート系の技術とバックハンド全般。サービスのコントロールがやや難しかったのですが、これは使い続ければ慣れると思いました。
楊奇真(卓球王国用具診断士)
「ブレード形状に違和感ない。大きい展開で得点ができる」
サイバーシェイプ型のブレード形状を初めて打ちましたが、想像していたよりも違和感なく打つことができました。先端に重心があってかなり弾みますが、扱えないというほどではないです。
フォアドライブやカウンターなど、大きい展開で得点を狙うタイプに向いたラケットだと思います。
ただし、弾むのでサービスや台上など細かなプレーは慣れが必要だと感じました。

『サイバーシェイプ ウェイビィ』
木材5枚+ウルトラファイバー2枚(アウター)
グリップ:FLA・STA・PEN(中国式ペン)
板厚:6.5㎜
基準重量:88g
価格:13,200円(税込み)